個人の生活用品を売った場合の税金はどうなるのか?

個人の生活用品を売った場合の税金はどうなるのか? 豆知識

ちょっとしたお金を得る手段として、自分が所有している家電品や家具・衣類などをリサイクルショップやネットオークション、フリーマーケットで売るという方法を考え付きます。

ただ、1年間でこれらを繰り返していると結構まとまった金額になる事があります。
1月~12月までの1年間の個人の雑所得が20万円以上になってくると、確定申告をしなければなりません。

では、これら個人の生活用品を売って換金したお金には税金がいくら掛ってくるのでしょうか。

結論から言うと、個人の生活用品をリサイクルショップに売っても課税される事はありませんが、売った生活用品の種類や頻度によっては課税される事もあります。

そこで、個人の生活用品を売った場合の税金はどうなるのかを解説します。

スポンサーリンク

個人の生活用品(生活用動産)を売っても非課税

個人の生活用品(生活用動産)を売って得られた所得は非課税と定められています。

自己又はその配偶者その他の親族が生活の用に供する家具、じゆう器、衣服その他の資産で政令で定めるものの譲渡による所得

引用:所得税法第9条

とこのように定められています。
譲渡による所得と言う文は、まさに、他人に売却してお金を得たという事になります。

この事から、個人の生活用品(生活用動産)をリサイクルショップやネットオークション、フリーマーケットで売った場合には非課税となります。

ただし、注意点があります。
所得税法施行令の中に、”譲渡所得について非課税とされる生活用動産の範囲”が記されています。

法第九条第一項第九号 (非課税所得)に規定する政令で定める資産は、生活に通常必要な動産のうち、次に掲げるもの(一個又は一組の価額が三十万円を超えるものに限る。)以外のものとする。

  1. 貴石、半貴石、貴金属、真珠及びこれらの製品、べつこう製品、さんご製品、こはく製品、ぞうげ製品並びに七宝製品
  2. 書画、こつとう及び美術工芸品

引用:所得税法施行令第25条

要は、1・2に該当する物で売却価格が30万円を超えるものには、課税されます。

これらを売って所得を得たら課税されるので、確定申告が必要となります。

営利目的で繰り返し売った場合は課税対象になる

個人で家電や衣類などの生活用品(生活用動産)を買って、売ってを繰り返して所得を得た場合は、営利目的での販売とみなされて所得税法9条の規定が適用されず、その所得は課税対象となり確定申告が必要となります。

ネットオークションでの相当数の販売やフリーマーケットでの複数回の販売などは、営利目的とみなされてしまう可能性があります。

良く考えたらわかりますが、繰り返し生活用品を販売していたら、生活用品を買う行為自体が商品の仕入れとなり、生活用品を売る行為が販売とみなされるからです。

まとめ

個人が所有する生活用品(生活用動産)をリサイクルショップやネットオークション、フリーマーケットで売って所得を得ても通常の範囲なら課税される事はありません。

しかし、通常の範囲を超える回数で生活用品を売ったりしていると、営利目的と判断されてその所得は課税扱いされる事があります。

また、生活用品(生活用動産)でも所得税法施行令25条に定められている物の売却は、課税対象になるので確定申告が必要になってきます。

コメント